キシリトール
こんにちわ、おおば歯科クリニックです。
虫歯予防にキシリトールが推奨されますが
どうして歯にいいと言われているのか、私たちのお口の中でどんな働きをしてくれるのでしょうか?
今回はキシリトールについてお話しします。
▶︎そもそもキシリトールとは?
人工甘味料の一つである、キシリトールは1997年4月に厚生労働省から安全な食品添加物として認可されました。
お砂糖の甘さと同じくらいで、溶け方が早く、カロリーは25%低くなっています。
お口の中で温度をわずかに下げるので「ヒヤッ」とした冷感があるのが特徴ですね(^^)
その正体は、白樺、樫、とうもろこしの芯などからも精製される天然素材の甘味炭水化物です。身近にあるものでは、プラム、カリフラワー、いちご、ほうれん草にも含まれています。
1975年(昭和50年)に世界で初めて、キシリトールのむし歯予防効果を証明する研究が発表されました。
1980年代以降は、WHO(世界保健機構)が主宰した研究を始め、日本を含めて多くの研究結果が報告されています。むし歯予防効果を示す数値は各々の研究で異なりますが、
キシリトールを使用した場合、30~80%の確率でむし歯の発生を防いでいます。
▷キシリトールの効果
キシリトールには大きく3つのお口の中に良いことがあります
①虫歯の発生と進行を予防
むし歯菌(ミュータンス菌)に取り込まれても、歯を溶かしてしまう酸を産生しません。かつ、むし歯菌の活動を弱めてくれます。
②虫歯になりかけた歯を修復してくれる
唾液中のカルシウムの濃度を高めてくれます。キシリトールとカルシウムが歯の表面に取り込まれると虫歯になりかけた部分を修復してくれます(再石灰化の促進)。
③唾液の分泌を促進させ、口臭を予防
キシリトールを取ることにより、味覚が反応して唾液が出ると、
細菌を殺菌し、洗い流してくれるため口臭の軽減につながります。
今の時代、マスクで生活をすることが増え、大人だけではなく子供の口臭も目立ってきております。
キシリトールでむし歯だけではなく口臭予防にもつながるのは嬉しですね!
▶︎効果的なキシリトールの摂り方
ここまででキシリトールの効果を知って頂けたかと思います
効果的に摂る方法をご紹介します。
●1日3回 2粒ずつを毎食後に(100%キシリトールの場合)
むし歯予防としては1日5g以上摂取する必要があります。
むし歯になりやすい人は1日5回毎食後と間食後、おやすみ前の摂取をおすすめします
●歯磨き前に摂る!
歯磨き前に摂ると、歯垢(プラーク)をサラサラにする効果があり、汚れを落としやすくなります。
●3ヶ月習慣的に続けると虫歯になりにくくなる
2週間で歯垢(プラーク)が減り始め、3ヶ月経つとむし歯になりにくくなると言われています。しかし、その後すぐに辞めてしまうと再びむし歯菌が増え、むし歯のリスクが上がってしまうため、継続的にとる事が大事になります。
妊娠6ヶ月から9ヶ月までに積極的にキシリトールガムを摂取したお母さんから生まれた子供と、そうでない子供のむし歯菌の数が
1歳半の時に約半分の差があり
積極的にキシリトールを摂取した方がむし歯菌が少なかった
というデータもあります。
お子様のむし歯予防や、つわりや体調の変化があり、むし歯のリスクが上がってしまう妊娠期の女性や産後すぐでもおすすめです。
▷こんなキシリトールに気をつけて!
現在キシリトールが含まれている商品はたくさん溢れています
そこで注目していただきたいのはキシリトールの配合料や他の成分です。
キシリトールは配合料が多いものほどむし歯予防に効果があり
50%以上のものを選びましょう。
できれば、100%配合のものがいいですね!!
ガムやアメ、タブレットで注意していただきたいのは
ショ糖などが入っていないかです、、、
1%でもショ糖が含まれていると、非う蝕誘発性は損なわれます。(むし歯を引き起こす成分が含まれているため)
タンパク質や脂質が含まれているものあり、糖と作る原因となります。
そのため食品全体を評価しなくてはなりません、、
評価の目安としては
特定保健用食品(トクホ)の表示があるかどうかをチェックしてみて下さい 。
当院でもキシトール100%の商品を取り扱っており、むし歯予防におすすめさせていただいております。
お口の中でたくさんいい事をもたらしてくれるキシリトール、ぜひ健康の向上のためにキシリトール習慣を始めてみてはいかがでしょうか?
ご相談お待ちしております。